【独自調査】2021年最新版Javaエンジニアの年収動向を分析!
2021年5月20日 掲載
知名度が高い言語のJavaですが、収入はどれほどなのでしょうか?
習得の難易度が高いため、収入は高い傾向にあるのでしょうか?
今回の調査では様々な統計的データを用いて徹底的に分析しました。
その結果、意外な事実が明らかになりました。
今回は本調査の分析について、詳しく解説していきたいと思います。
Javaの言語としての特徴は?
プログラミング言語としてのJavaの特徴をまず解説します。
Javaには次の3つの特徴があります。
・オブジェクト指向型言語である
・大規模開発に適している
・習得の難易度が比較的高い
これらの特徴はJavaを扱う企業に転職する上でも重要なものです。
1つ1つのJavaの特徴を詳しく解説しましょう。
オブジェクト指向型言語である
Javaの最も大きな特徴は、オブジェクト指向型言語であることです。
オブジェクト指向とは、各データや動作内容を「オブジェクト」という単位に分けて、プログラム全体を構築するソフトウェア開発手法のこと。
オブジェクト指向型言語のメリットは、仕様変更などが発生しても、プログラムの書き直し作業を少なくできることです。
そのため、Javaを使うことで開発コストを下げられます。
【SNS】
大規模開発に適している
大規模開発に適しているのもJavaの特徴の1つです。
先程も解説した通り、Javaはオブジェクト指向型言語です。
オブジェクト指向のもう1つのメリットは、コードを分割させて役割分担しやすいこと。
そのため、多くのエンジニアの手が必要な、大規模開発にJavaは向いているのです。
習得の難易度が比較的高い
Javaは、習得難易度が比較的高いのも抑えておくべき特徴です。
Javaが難しい理由には、
・オブジェクト指向の理解が難しい
・記述量が多くエラーが発生しやすい
・ソース記述のルールが多く覚えるのに時間がかかる
などが挙げられます。
JavaはPHPやPythonなどの言語に比べ難易度が高く、学習コストが高いです。
ただし、Javaよりも難しい言語も多くあり、特にC言語やC++は難関と言われています。
Javaは現在主流のプログラミング言語の中で、中の上程度の難易度と言えるでしょう。
【SNS】
Javaエンジニアの年収の傾向は?
Javaエンジニアを目指す方は、年収がどの程度得られるのか、気になるところでしょう。
そこで、Javaの年収の傾向についてまとめました。
Javaエンジニアの平均年収や高単価案件の数についてみていきましょう。
Javaは単価の散らばりが大きい
Javaの傾向として、単価の散らばりが大きいことが挙げられます。
今回Java案件・収入について調査を行ったところ、年収の最低金額が216万円、最高金額は1500万円でした。
また、案件を年収換算した際の(例えば300~400万円などの)、100万円刻みの求人件数は、ほぼ同じです。
この結果から、Java案件の単価は散らばりが大きいことが分かります。
収入は当然ですが業務や作業量に支払われる対価ですから、年収の散らばりが大きいということは様々なレベル、作業時間の業務があるということです。
り自分に最適なものを選択することで、効率よく年収、スキルを上げることができます。
スキルアップはキャリア形成に於いて非常に重要なファクターとなるので、慎重に検討すべきでしょう。
高単価の案件数が非常に多い
Javaは他の言語に比べ、高単価の案件が非常に多いです。
今回の調査では、年収800万円以上の案件が全体の約25%を占めていました。
年収800万円以上は一般的に高所得と言われています。
つまりjavaエンジニアは、高所得者の割合が高いと言えるのです。
ちなみに、PHPエンジニアの場合、別途調査した結果では、年収800万円以上は10%程度でした。
また、1000万円を超える超高単価の案件も約8%です。
PHPはJavaに比べ習得難易度が低い上に、大規模案件が少なめであるため、高単価案件が少なくなっていると推測されます。
javaの年収の傾向まとめ
今回の調査結果から、Javaエンジニアの年収の傾向をまとめます。
結論として、Javaは他の言語と比較しても高単価案件が多いです。
Java案件は平均単価608万円、最高額1,500万円となっています。
このことからも、Java案件は高単価であることが分かります。
また、日本人平均年収以下のJava案件は、全体の2割程度しかありませんでした。
参考:民間給与統計調査
Javaの価格帯毎の案件の特徴は?
Javaは高単価案件が多いことが明らかになりました。
ここからは、Java案件の価格帯ごとの仕事内容の特徴を解説します。
・超高価格帯の特徴・プロジェクトに欠かせない役割
・中~高価格帯の特徴・上流工程から参画する
・中価格帯の特徴・業務の範囲が広い
・低価格帯の特徴・システム開発業務が多い
それぞれの価格帯でどんな役割を担うか、必要とされるスキルは何か、詳しくみていきましょう。
超高価格帯の特徴・プロジェクトに欠かせない役割を担う!
超高価格帯案件の特徴は、一言で表すなら「プロジェクトに欠かせない役割」であることです。
その人が参画しないとプロジェクトが成立しないような場合、企業はその人を確保するために、単価を高く設定します。
また、責任が重い仕事も割に合うように高単価に設定されていることが多いです。
たとえば、次のような役割は超高単価案件の場合が多いでしょう。
役割 | 高単価案件が多い理由 |
フルスタックエンジニア | 全ての工程に関わるため役割や業務量が増えがちなため |
データサイエンティスト | 代替の効かない専門職であるため |
プロジェクトマネージャー | プロジェクト全体を統括、調整する必要があるため |
こういった、プロジェクトに欠かさないポジションである場合、1,000万以上の超高単価であることが多いです。
【SNS】
中~高価格帯の特徴・上流工程から参画する
中~高価格帯の特徴は、「上流工程から参画するような案件」であることです。
上流工程とは、システム開発の設計を行ったり、クライアントとシステムの仕様を相談したりする工程のこと。
上流工程は、プロジェクト全体に影響を及ぼすため、責任が重いです。
加えて、ユーザーからのフィードバックを分析しニーズをすぐに反映する判断力・行動力、なども求められます。
こういった理由で、上流工程から参画する案件は単価が高くなりがちです。
中価格帯の特徴・業務の範囲が広い
中価格帯の特徴は、「業務の範囲が広い案件」であることです。
たとえば、既存サービスの保守開発業務、新規サービスの企画、開発、運用などの様々なフェーズを一人で担当する、など。
様々な業務に対応できるスキルを持っていると、それだけ希少性が上がるため、高単価になりやすいです。
ただし、1つ1つの業務の専門性が超高価格帯の案件程ではないため、中価格帯の案件となっています。
1つ1つの業務の専門性が高いとフルスタックエンジニアとして認められ、超高価格帯の案件にも参画できるでしょう。
また、資格をとることも選択肢として挙げられます。試験に向けて準備をする過程でスキルアップを図れるとともに業界に関する正確な知識をインプットすることができるでしょう。
具体的な資格としては、Javaプログラミング能力認定試験があります。
1.2.3級がありますが、いずれも1万円以下の検定料なので積極的に受けてみることをお勧めします。
低価格帯の特徴・システム開発業務が多い
低価格帯の特徴は、「システム開発業務が多い」です。
仕様書通りにソースコードを記述したり、すでに在籍しているエンジニアの開発支援を行ったり、下流工程の仕事が中心になります。
主体的に企画、開発を行うような機会はあまりないでしょう。
こういった仕事は、責任が重くないこともあり、低単価であることが多いです。
また、大抵低価格帯の案件は、システムの拡大に伴い新たに人材を大量採用するタイプが多いです。
そのため、「その人でないといけない理由」もないため、単価が上がりにくい傾向があります。
Javaで超高価格な案件を獲得するための方法は?
Javaの平均単価は高めですが、全ての案件が高単価という訳ではありません。
Javaスキルを習得しても、低単価の案件しか獲得できないエンジニアは多くいます。
そこで、Javaエンジニアとして高単価の案件を獲得する方法を解説します。
高単価の案件を獲得する方法は次の3つです。
・経験者向け・専門性の高いスキルを習得する
・初学者向け・大規模開発に参画する
・未経験者向け・実務経験を積む
これらを意識して取り組むことで、高単価のJava案件を獲得しやすくなります。
1つ1つの高単価案件を獲得する方法についてみていきましょう。
経験者向け・専門性の高いスキルの習得
経験者がより高単価案件を獲得するには、「専門性の高いスキルを習得する」ことです。
超高単価案件は、専門性の高いスキル・経験を求められる傾向にあります。
たとえば、プロジェクトマネージャーには、ハイレベルな開発スキルや、マネージャー経験などが求められます。
マネージャー経験に関しては、身につける機会が中々ないと思われます。
そのため、最初はハイレベルな開発スキルの方を武器に超高単価案件を獲得するのが、現実的と言えるでしょう。
初学者向け・大規模開発に参画する
初学者が高単価案件を獲得するには、「大規模開発に参画する」ことです。
中価格帯以上の案件は、大規模開発であることが多いからです。
加えて、他のエンジニアと開発を行うことで、様々なスキルやキャリア形成の考え方を学べる上、人脈の形成もでき、その経験が更に高単価案件を獲得するのに役立ちます。
Javaは大規模開発案件で用いられることが多いため、Javaエンジニアは比較的大規模開発への参画が容易です。
大規模開発に参加することで、プログラマーとしての実績を上げるとともに、他のエンジニアから技術やスキルアップ方法などを学ぶと良いでしょう。
大規模開へ参画できたら、様々な業務の経験をしつつ、自分はどの分野に特化していくか考えていくと、キャリア形成が上手くいきます。
未経験者向け・実務経験を積む!
未経験者が高単価案件を獲得するには、「実務経験を積む」ことです。
未経験者でも獲得できる案件は低単価ですが、まずはそういった仕事をこなしましょう。
未経験者歓迎の案件は、経験豊富なエンジニアが親身に指導してくれるため、技術の向上を図れます。
低単価案件でも参入することで、確実に実務経験を積むことができ、高単価案件を獲得するための糧となります。
案件終了後は、別の言語で同レベルの案件に参画し、経験の幅を広げていくのが良いです。
あるいはJavaに特化したい場合は、大規模開発に挑戦していくのが良いでしょう。
javaの年収、案件の傾向まとめ
本記事ではJavaの年収、市場動向について解説しました。
本記事で解説したことをまとめると、以下の3つに集約されます。
・Javaの案件は高単価なものが多い
・価格帯ごとの求人の特徴を捉えて、獲得できるための対策をしよう
・参画している案件より高価格の案件で必要とされるスキルや経験などは、キャリア形成の参考になる
Javaは他の言語に比べ高単価の案件が豊富にあります。
Javaは習得難易度が比較的高めで、かつ大規模案件で使われやすいのが、高単価案件が多い理由でしょう。
ただし、Java案件だからといって、必ずしも高単価であるとは限りません。
高単価のJava案件を獲得するには、必要とされるスキルや経験を身につけられるような、キャリア形成を意識することです。
本記事が、Javaエンジニアの方やJavaエンジニアを目指す方にとって、有意義なものとなれば幸いです。