Web制作エンジニアに将来性はあるのか?

Webエンジニアキャリアフリーランス将来性

2021年3月30日 掲載

Webサイト作成などの業務を行うWeb作成エンジニアですが、将来性はあるのでしょうか。

一部では、将来的には必要とされなくなる職種だろうという噂もあります。

今後、Web開発エンジニアは稼ぐことができるのかも気になるところです。

将来性に関する実情、将来に渡って案件を獲得できるのかについて、説明します。

Web制作系エンジニアとは?

Web制作系エンジニアとは何かについてまずは解説します。

仕事内容、必要なスキル、Web開発系エンジニアとの違い、についてまとめました。

Web制作系エンジニアについてよく知らない方はまずはこちらからお読みください。

Web制作系エンジニアとは?

Web制作系エンジニアとは、Webサイトを制作するエンジニアのことです。

Webデザイナーから受け取ったデザインを元に、Webサイトを作成していきます。

Web作成系エンジニアが必要なスキルは、HTMLとCSSです。

HTMLはWebサイトを作るために、CSSはWebサイトのデザインを調整するために使います。

ただし、静的なサイトではなく動的なサイトの制作を任される場合は、JavaScriptも使う必要があります。

動的なサイトとは、サイト来訪後にアラートが表示されたり文字色が変更されたり、変化があるサイトのこと。

こういったサイトを作るなら、プログラミング言語のJavaScriptが必須です。

各スキルの習得期間は、およそ1ヶ月程度です。

このように、Webサイトを作成するのがWeb制作系エンジニアの仕事です。

Web開発系エンジニアとの違いは?

Web開発系エンジニアは、WebアプリケーションやWebシステムの開発を行うエンジニアのことです。

RubyやPHPを使い、主にサイトの裏側の処理を行います。

たとえばサイトに必要なデータを生成するプログラムを開発したり、ユーザーのデータを格納するためのデータベースを用意したり、といったことを行います。

Web作成とWeb開発には親和性があります。

単にWebページを作るだけでなく、Webアプリの仕組み自体を作るという意味で、Web開発はWeb制作の上位形態業務と見ることもできるでしょう。

また、Web制作は「機能要件」と「非機能要件」が単純化された業務と見ることもできます。

対してWeb開発は、「機能要件」と「非機能要件」が複雑化された業務と言えます。

機能要点と非機能要件に関する詳しい説明は、次の項目から行いましょう。

機能要件とは?

機能要件とは、Webサイトの中で主要に使用される機能のことを言います。

Webサイト制作の主たる目的となる機能です。

Webサイトの各機能(ログイン、会員登録、検索、etc……)など、実装すべき機能を差します。

Web制作の場合、たとえばログイン機能を作る場合、ログインページの表示部分を担当します。

対してWeb開発の場合、ログイン機能そのものを作らないといけません。

こういった意味でWeb開発の方が、業務が複雑化されていると言えるのです。

非機能要件とは?

非機能要件とは、機能要件ではない主たる目的以外の機能のことです。

非機能要件は、以下の6つのカテゴリーに分類することができます。

・可用性
・性能
・運用
・移行性
・セキュリティ
・エコロジー

Webサイトの主たる機能ではないが、開発時にこういったものも考えて置く必要があります。

たとえば、サイバーテロや個人情報抜き取りなどの対策を打つなど「セキュリティ」面を考えないといけません。

Web制作の場合は非機能要件についてそこまで考えることはありませんが、Web開発の場合こういった部分にも責任を持つ必要性が高いです。

Web制作系エンジニアの現状と将来性は?

Web制作系エンジニアの現状と将来性についてまとめました。

今後Web制作の仕事はどのように変わっていくでしょうか?

また、Web制作系エンジニアは今後どのようなキャリアを描くべきなのか?

これからWeb制作系エンジニアを目指す人や、現役の方はぜひ参考にしてください。

Web制作系エンジニアの現状は厳しいものがある

結論から言うと、Web制作系エンジニアの現状は、厳しいものがあります。

なぜなら、副業やクラウドソーシングでWeb制作を受注する人が増えた影響で、単価が低減しているからです。

Web制作で必要なHTMLやCSSなどの技術は、プログラミング言語に比べ習得期間が短く、参入が容易なのです。

現在、クラウドソーシングでのWeb制作業務は20万円程度が相場となっています。

こういった案件の作成期間は1ヶ月程度であり、時給換算すると心細い金額となってしまうのです。

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将来性はないと考えていいだろう

また、将来性に関してもWeb制作エンジニアはないと考えるべきです。

Web制作の仕事は将来人工知能によって代替される可能性が高いためです。

人工知能に将来奪われる仕事は、スーパーのレジ打ちなどの単純作業であると言われています。

エンジニアリングの中ではWeb制作は、機能要件と非機能要件が比較的明瞭である以上、単純工程と捉えられるでしょう。

そのため、比較的早い段階で人工知能に奪われる可能性があります。

実際、人口知能がHTMLやCSSを自動コーディングする「LAW CODEサービス」も登場しています。

こういった側面から考えると、Web制作エンジニアは将来厳しくなると言えますね。

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今後、Web制作系エンジニアはどうなるのか?

今後、Web制作系エンジニアは厳しい状況に置かれることが予想されます。

価格低減率が上昇し、価格低下のスパイラルに巻きこまれ収入が減少する可能性が高いです。

更に、Web制作系エンジニアは「契約不適合責任」が課されるのも、厳しいと言われる理由です。

契約不適合責任とは、製品の品質面に問題がある場合、代金減額請求や契約解除が可能になるという制度です。

Web制作系エンジニア・目指す人はどうすれば良いのか?

それではWeb制作系エンジニアの方、あるいはそれを目指す方は、今後どうすれば良いのでしょうか?

具体的な案をまとめましたので、参考にしてください。

Web開発系エンジニアへの転向を検討する

最もおすすめなのが、Web開発系エンジニアへの転向を検討することです。

先程解説した通り、Web開発はWeb制作の上位形態業務と言えます。

また、Web開発系エンジニアは人工知能に代替されにくい、知的生産性の高い業務と考えられています。

そのため将来性も高く、今後も高単価の案件を獲得できるでしょう。

またWeb開発にはPHPやRubyなどの本格的なプログラミングスキルが必要となります。

HTMLやCSSよりも習得が難しく、参入ハードルが高いため、価格競争が起きにくいメリットがあるのです。

実際、Web開発の案件はWeb制作の案件と比べても高単価です。

Web制作とWeb開発の技術には関連性があります。

JavaScriptを少しやっていた方なら、PHPやRubyの習得はそこまで難しくありません。

また、Webアプリケーション開発の流れや仕組みについても理解があるため、乗り換えしやすいでしょう。

少なくとも、システムエンジニアなど他の分野に転向するよりは簡単な筈です。

Web開発系エンジニアになるためには?

Web開発系エンジニアになるには、PHPやRubyを覚える必要があります。

プログラミング言語と言うと難しいと感じる方も多いですが、PHPやrubyは比較的難易度が低く、初学者でも習得しやすいと言われています。

文法も分かりやすい上に、覚えるべきことが少ないです。

参考書を一冊買って勉強するか、Progateやドットインストールなどの学習サイトを使って、勉強していくのが良いでしょう。

PHPの中ではCakePHPが習得にはおすすめ!

また、Web開発系エンジニアになるにあたって必要なのが、フレームワークの知識です。

フレームワークとはWebアプリ開発に使う部品の集合体のようなものであり、使えば開発コストを下げられます。

Web開発案件の中には、「フレームワークを使った開発経験」が応募条件となっているものもあります。

フレームワークにはいくつか種類がありますが、Rubyの場合はRuby on Rails一択です。

Ruby on Railsが圧倒的にシェアを獲得しており、これ以外のフレームワークはあまり使われていません。

問題はPHPの方です。

PHPは企業によって使われるフレームワークが、それぞれ異なります。

全てのフレームワークを学習するのは難しいので、どれかに絞らなくてはいけません。

おすすめはCakePHPです。

CakePHPは日本語文献が多く、初心者でも学習しやすいのが特徴です。

モダンな技術として名高いlaravelに比べて競合率が低く、参入障壁が低いと考えられます。

初学者やWeb制作系エンジニアからの転向者が参入するには、最適であると言えるでしょう。

まずはCakePHPをマスターし、それから他のフレームワークにも手を出してみてください。

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まとめ

本記事ではWeb制作エンジニアの将来性について解説しました。

本記事で解説したことは、以下の4つに集約されます。

・Web制作系エンジニアの将来は厳しいものがある
・Web制作は人工知能によって代替され、価格が著しく低下する可能性も
・Web制作系エンジニアは、Web開発エンジニアへの転向を検討しても良い
・Web開発系エンジニアに転向するなら、CakePHPの習得がおすすめ

Web制作系エンジニアは、そこまで将来性がある仕事ではないと言われています。

今後もWeb制作系エンジニアを続けていくよりも、Web開発系エンジニアへと進化していくのが望ましいでしょう。

PHPやRubyのスキルを身につければ、ひとまず簡単なWeb開発案件は獲得できます。

後はCakePHPやRuby on Railsも習得しておくと、応募できる案件の幅が広がるでしょう。

まずは1つ案件を受注し、それから更にスキルを深めていってください。

「自分でもWeb開発ができるだろうか」と不安に思う方もいるかもしれませんが、Web制作をしてきた人なら大丈夫です。

自信を持ってWeb開発に挑むことで、新しい道が開けますよ。
また以下の記事ではWeb制作からWeb開発へスキルアップする際に役立つ情報を掲載しています。
是非ご覧ください。

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